現在、私立学校に通う際に国から援助金がもらえるという自治体も増え、
年々私立学校に通うという選択肢が広がってきています。
また、少子化の流れから1家庭あたりの子供にかける養育費も増加傾向にあり、今後も私立学校を選択する子供が増えていくと予想されています。
その中で、実際に私立学校の教員は本当に質が高いのか、ということについて説明していこうと思います。
ちなみに、私も現役私立学校の教員です。
まず、結論としては正直なところ、質の高い教員もいれば低い教員もいます。
ただし、質の高い教員が集まりやすい学校と低い教員が集まりやすい学校で大きく分けることができます。
せっかく通わせるなら、当然質の高い教員が集まる学校が良いですよね。
今回はその見分け方も含めて丁寧に説明していきたいと思います。
実は、一般的には公立学校の教員の質は高い!!
公立学校の教員になるためには、教員採用試験というものを受ける必要があります。
これに合格することで次年度より公立学校の教員となるわけですが、私立学校の場合は各学校での採用試験を受けることになるのです。
一般的に、各学校の私立学校の教員採用試験より、公立学校の教員採用試験の方が倍率が圧倒的に高くなっています。
それだけ、公立学校のほうが人気なのです。
それはなぜかというと、公務員だから、より具体的にいうと、国からバックアップがあるため福利厚生も含めた待遇面で大きく差があるからです。
みなさんなら、大手企業と中小企業、どちらの就職を望みますか?多くは大手企業ですよね。それはなぜか、やはり待遇面や安定があるからでしょう。
そして、大手企業と中小企業で人材はどちらが良いのか。やはり大手企業の方が良い人材が集まりやすいということがわかると思います。
教員にも同じことが言えるのです。
このように考えていくと、やはり公立学校の方が良い質の教員が多いと言えるでしょう。
しかし!例外もあります。それを次に説明していきます。
教員にも人気の私立校も多く存在する
公立の教員採用試験の最終合否発表は9〜10月にかけての場合が多いのですが、私立の教員募集はその後の11月頃にも行われています。
これはどういうことかというと、公立の教員採用試験に落ちてしまった人をひろっているということです。それぐらい、私立学校の教員の人気は落ちています。
しかし、例外もあります。
教員にも人気の私立学校も多く存在しています。
どんな私立学校が人気なのかというと、それは簡単で「公立よりも待遇が良い」学校です。
でも、外部ではそんな待遇のことはわかりませんよね。でも安心してください。
見分ける方法があります。
それは、有名私立学校かどうか、です。
つまり、大手かどうかなのです。
より具体的にいうと、有名大学の附属校かどうか、これが1つの指針になります。
もちろん、例えば、開成といった年間に東大を何十人と輩出する学校は別です。
そこで、もう1つの指針が、有名大学への進学率、です。
まとめると…
<見分ける指針>
- 有名大学の附属校かどうか
- 有名大学への進学率
(例外:学費が以上に高いいわゆるお嬢様、お坊っちゃま学校)
例外で、学費が以上に高いいわゆるお嬢様、お坊っちゃま学校と書きましたが、中にはとてもお金持ちで私立にいれたいのだけれど、子供の学力が足らない、そんな受け皿となる学校も存在しています。
その場合は教員の待遇も良い場合が多いです。
ただ、余談ですが、こうした学校の場合、教員からすると、学力はないけれども要求が高い保護者と日々格闘しなくてはいけません。
なので、教員の離職率も高く、教員からすると「1.2年ここで稼いで、公立の教員採用試験も受けていこう」という場合も多いです。
なので、教員の質という面ではやはり、有名大学の附属校かどうか、有名大学への進学率が高いかどうか、という指針が良いでしょう。
特色が強い私立学校の場合は例外がある!!
先ほどの見分ける指針とは別に、特殊な例で質の高い教員が集まりやすい場合もあります。
それは、部活に特化した学校や英語などの語学に特化した学校などの、何かに特化している学校です。
例えば、サッカーで全国大会常連校の場合、それに見合うだけの力量のある監督ができる教員がきます。
また、英語のインターナショナルスクールのような学校の場合、英語が堪能、海外経験が豊富、といった教員がいるのです。
こうした特殊な学校に入る場合は、理由が明確な場合がほとんど(=「全国大会に行きたい!」「英語を話せるようになりたい!」など)なので、その目的を果たす教員が多くいるという意味で質の高い教員が多くいると言えるでしょう。
正直、質の低い教員が多くいるのは底辺私立学校
よく私立学校の教員に対し「こっちは学費を出しているのだから、めっちゃ給料いいんでしょ」と思っている家庭も多くいます。
しかし、公立は国からの援助により学費を国が負担しているにすぎません。
むしろ、国からの援助がない私立の多くは経営に困っていて、公立よりも給料が低いことも多々あります。
そんななか、特にひどいのが、底辺の私立学校です。
偏差値でいうと50以下ぐらいをイメージしてもらえば構いません。
教員からも不良などの大変な学校が魅力に感じるということはほぼなく、避けたい学校となります。
こうした学校の多くは、学校が決して人気校とは言えず、経営も安定していないこともあります。
すると、待遇も良くありません。
こうした学校の多くは、公立の教員採用試験後の落ちた人を懸命に勧誘、もしくは非常勤などのバイトによってなんとか回していくことが多いです。
しかし、こうした教員も翌年には公立の教員採用試験を受けることがほとんどですので、教員の入れ替えも激しい、ということになります。
教員の質の低い学校の見分け方
これはとてもシンプルです。
その学校のホームページをみて、11月(=公立の教員採用試験の後)になっても専任教員の募集をしていたらアウトです。
ただし、11月以降の時期であっても常勤や非常勤の募集はすることがあります。その場合は、セーフです。(ちなみに、専任教諭=正規雇用、常勤・非常勤教諭=非正規雇用、という違いがあります。)
ちなみに、多くの人気校の場合、公立の教員採用試験に左右されず、夏前までには募集を締め切ります。
まとめ
つい長く書いてしまいましたので、わかりやすく最後にまとめていきます。
☆私立学校の教員の質の見分け方
教員の質が高い学校
*有名大学の附属校かどうか
*有名大学への進学率がよいかどうか
*部活に特化した学校や英語などの語学に特化した学校などの、何かに特化している学校
教員の質が低い学校
その学校のホームページをみて、11月(=公立の教員採用試験の後)になっても専任教員の募集をしていたらアウト。
※ただし、11月以降の時期であっても常勤や非常勤の募集はすることがある。その場合は、セーフ。
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