教員になりたいという夢はもっているものの、教育学部にすすむべきか、それともその教科の専門学部に進むか、悩んでいる人も少なくないと思います。
免許の取得に関しては小学校の教員を目指すのであれば、必ず教育学部に進む必要がありますが、中学、高校の教員であれば教職課程をとれば教育学部である必要はありません。(ちなみに中学、高校の教員は教育学部卒でない場合の方が多いです。)
私は教育学部に進学し、結果的には中学、高校で教壇に立ちました。それを踏まえ、教育学部でよかったと思うことと後悔したこと(つまり、教員志望の人が教育学部に通うメリットとデメリット)についてお教えしたいと思います。
*教員志望の人が教育学部に通うメリット
①教育を専門に学ぶことができる
教育学部ではない場合、教職課程を履修して教員免許を取得することになります。大学生はあくまで基本は自分の専門について学ぶことが前提です(ex.文学であれば文学について研究)。
なので、そのうえで教職課程はある意味オプションのような感じです。大抵の大学では、教職課程は夜遅い19:00〜のコマや土曜日を使って履修をします。なので、教育学部ではないと、教育に関しては最小限のことしか学べません。
大学教授も当然教育学部の方が質が高いです。(キャンパス内に教育学部が設置されている場合はそちらの教授が来てくれる可能性が高いので心配は無いかもしれません。)
教育学部に通う一番のメリットは、「子どもの扱い方」について学べることです。私が経験した中で、やはり「教育についてあまりわかっていないな」「生徒と上手くいっていないな」という先生は大抵教育学部ではありません。
逆に「生徒と上手くいっている」「信頼をおかれている」先生は教育学部である場合が多いです。1つ1つの指導や声がけ、細かい所を4年間専門的に学ぶかどうかは教員として大きな違いを生むと思います。
②教員志望の仲間が多さ
これは実はものすごく大きいことでした。教育学部に進む人は多くが教員志望です。なので、4年間共にする仲間は同志です。私自身も、教育について毎日のように仲間と語り合いました(多くは居酒屋で。笑)。
でも、常に教育について考える環境だからこそ、講義以外でも学ぶことは多かったのは事実です。また、教育に関する情報を共有できるので、教員になったあとでも「そっちの学校はどんなことしてる?」や「ここの授業どう組み立てた?」などお互い相談できるのはとてもありがたいです。
教員志望者が多い分、先輩からもたくさん教員としての経験談や採用試験の対策についても聞けるのもメリットだと思います。
*教員志望の人が教育学部に通うデメリット
①教科の専門性は劣る
やはり、あくまで教育学部は「教育」を専門としていくため、各教科科目に関する専門性は劣ります。例えば、国語に関しては、国語を教えることに関しては教育学部のほうが圧倒的に上手になります。
しかし、国語を構成する文学や古典などの知識の量はやはり文学部の方が優れているなと思います。なので、その専門性に負けないように自主的に勉強していく努力は必要です。
②教員にならないと決めた時に辛い
教員になるという思いが強いのであれば全く問題ないのですが、もし中途半端な気持ちであったり途中で挫折してしまったりすると結構しんどいです。というのも、就職活動に関しては教員採用試験とは時期が全く異なるので、周りの友達とあまり情報を共有できません。また、面接でも必ず「なんで先生にならないの?」と聞かれます。
大学も教員になるためのフォローはたくさんありますが、それ以外のところ(一般企業への就職活動に関するところ)はあまりフォローしてくれない印象です。しかも、教育学部だと多くが卒業認定として教員免許の取得が求められるので、教員になるのをやめても、教員免許を取得しなければなりません。
一番のネックは教員免許の取得のためには、必ず教育実習に行かなくてはいけないということです。すると、大抵就職活動の真っ盛りの時期(大学4年の5〜6月)は約1ヶ月間丸々教育実習でつぶれるので、就職活動ができません。私の友人にも何人かはもちろんいましたが、結構しんどそうでした。
今回は、教員志望の人が教育学部に通うメリットとデメリットについてお話しました。教員になるという強い気持ちがあるなら絶対に教育学部がおすすめです。
大学受験への1つの指針になると幸いです。
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