<IB教員が語る>国際バカロレアの本当の問題点

現在、国際バカロレアの認定を受けている学校は、世界140以上の国・地域において4,846校になります。

その中で国内でも一条校だと20校、インターナショナルスクールを合わせると約40校もの国際バカロレア認定校が日本には存在しています。

特に東京都を中心として、国は2018年度までに200校の国際バカロレア認定校をつくろうと政策をすすめていました。(これに関しては、正直無理でしたが…。)

とはいえ、「国際人」「グローバル人材」といった世界で活躍する人材を育てたいというのが今の文科省及び国の方針ですので、今後、国際バカロレアが日本の教育において流行ることは間違いないでしょう。

なにはともあれ、私も国際バカロレアの教員免許を持ち、現役で教えている教師です、

だからこそ、あえて今日はその国際バカロレアの問題点をずばり説明したいと思います。

<国際バカロレアの問題点>

①実は国内の大学入試には向いていない

国際バカロレアを入試で使用する場合、まず必要となるのが、最終試験でのスコアです。

そのスコアによって進学先が決まって行きます。

しかし、現在国内の大学入試に国際バカロレアのスコアを取り入れている大学は決して多くはありません。(もちろん今後は増えていく余地はもちろんありますが。)

なので、「そもそも進学先が限定されてしまう可能性が高い」という大きな問題点があります。

ただ、海外の進学には強いという一面をもっていますので、

海外進学を考えている場合は国際バカロレアはかなり有効な手段だと思います。

②日本国内の一般入試には対応できない

もし、国際バカロレアを履修し始めている中で、国内の大学に進路志望したとしましょう。

そして、その志望大学は残念ながら大学入試において国際バカロレアのスコアを取り入れていません。

さて、その場合どうなるでしょうか?

進路先として強くその大学を望んでいるのなら、当然一般入試を受けることになるでしょう。

しかし、一般入試を受ける場合、日本の大学入試に特化して勉強してきた一般的な受験生と戦わなくてはいけません。

間違いなく英語では勝つ事ができるでしょう。

しかし、残りの科目ではびっくりするほど点数はとれません。(特に国語と数学)

それは、

知識重視の日本の入試形態と、発想力や表現力重視の国際バカロレアのテスト形態の違い

です。

これは、どちらが悪いとか言うつもりはありません。

単純に理念(=重要視されるところ)が違うので、当然授業内容でも重要視されるところが変わります。

なので、日本国内の一般入試を受ける場合はかなり不利になるのは間違いないでしょう。

③合格率の低さと求められるスコアの高さ

現在、国内における国際バカロレアの合格率は発表されていません。

私がこれまで勤務した学校は一条校(=インターナショナルスクールではない日本の学校)でしたが、合格率は10%ぐらいです。

他の学校のほうがレベルは高いと思いますが、それでもだいたい合格率としては30%〜50%ぐらいではないかなと個人的には思います。

世界全体ですと80%のようですが…。

さらに、45点中24点で合格の国際バカロレアの試験ですが、試験を突破したからといって希望進路を必ずしも得る事ができるとはかぎりません。

例えば、東大の場合、40点ぐらいが必要になります

こういったことを考えると、

そもそも国際バカロレアで40点をとる力があれば一般入試でも合格できる力があるのではないか、

と考えさせられます。

<まとめ:国際バカロレアを履修する前に必ず考えるべきこと>

今回は国際バカロレアの問題点を紹介してきました。

もちろん、国際バカロレアには多くのメリットもあります。

内部リンク:国際バカロレアのメリット

国際バカロレアを履修するかどうかにもし悩んでいるのなら、次のことを明確にしてください。

それは、

「目指す進路がどこなのか(国際バカロレア入試が使える進路なのか)」

中途半端に選択してしまうと取り返しのつかない状態になるでしょう。

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