今日は、教員志望者(もしくは現職教員)が大学院に行くことのメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。
ちなみに、私は大学(教育学部)卒業後すぐに大学院(教育学)に進学しました。
なので、卒業後すぐに進学したことのメリットデメリットについても説明していきたいと思います。
<メリット>
①専修免許の取得
大学院で「教育学」を学ぶ場合、専修免許が取得できます。
専修免許を取得することで、より高度な知識を得ることができるだけではなく、教員採用試験で有利になったり、初任給が上がる等のメリットがあります。
また、有名私立学校の場合は、専修免許の所持は必須条件となっている場合が多いので、将来的に私立学校への就職を考えている場合は専修免許を取得しておいたほうが良いでしょう。
②気持ちの余裕ができる
私の場合、大学卒業後すぐに大学院へと進学しました。
その一方で周りの同級生の多くが教員になりました。
教員に就職することは結構不安なことが多いです。(離職率も高いですしね…。)
しかし、大学院の間に、教員に就職した同級生の話を聞き、実際にどんなことを初年度でやるのか、というイメージがつきました。
大学院の2年間で教員になるイメージができたのはすごく私にとってとてもよかったです。
今思えば結構大きな意味があった気がします。
③「学ぶ」時間の確保
みなさんは大学時代、本気で勉強したでしょうか。
正直私は、バイトしたり友人と飲みにいったり、と勉強以外のことも楽しんだ大学生活でした。
しかし、大学院にもなると、そうはいきません。
多くの論文を読みあさり、朝から晩まで研究です。
当時はしんどかったですが、今になっては本当に有意義な時間でした。
教員に実際になってから、本を読んだりして勉強する時間は中々とれません。日々の業務に追われる毎日です。
だからこそ、2年間しっかりと教育について研究したことは教員になってからも生かされていると思っています。
④将来の選択肢が広がる
退職する数十年後まで公立教員としてやっていく覚悟があるのであれば必要はないかもしれません。
しかし、途中で、他の私立学校や教育委員会、大学教授として教員養成に関わる、といった多くの選択肢が舞い降りてきます。
そういったチャンスが得られやすい、もしくはチャンスを得るために、大学院に行っておくのも良いと思います。
⑤人脈が広がる
大学院における研究では、学部時代とは異なり、多くの人に協力してもらわなくてはいけません。
自分の場合は、附属の学校、文部科学省、日本人学校、インターナショナルスクールなど多くの協力をしてもらいました。
その中で得られた人とのつながりは今でも役に立っています。
また、こうしたつながりがあると、「もし採用試験だめならうちの学校においでよ」と話をもらえたりもします。
こういった人脈作りは、大学院ならではでしょう。
<デメリット>
①卒業できないと意味無し
大学院は学部とは異なり、修士論文を提出しなくてはなりません。
これが結構なくせものです。
なんせ、教育はどちらかというと、「理論立て→データ収集」が多くの場合必要になるでしょう。
そうなると、学校に協力してもらわなくてはいけません。
しかし、ただでさえ多忙な教育現場ですから、中々快く協力してもらえない場合もあります。
もし、そうなってくると、研究が進まず、修士論文を提出できない、ということになりかねません。
卒業できないとなると、「就職取り消し」ということもあるので、注意しなくてはいけません。
②コストがかかる
学部卒で就職した場合、2年間で700〜800万程度稼ぐことになるでしょう。
しかし大学院に進学した場合、この稼ぐお金がないのに加えて学費で100万程度はかかってきます(私立、国立、で変わってきますが…)。
なので、約800〜900万の差が生まれてきます。この差は結構なものですよね。
ただ、将来を考えるとほぼ取り返すもしくはそれ以上の給与を得ることになるので、一時的な出費と考えて良いでしょう。
③自分に強い意志がないと続かない
既に就職し、退職後に大学院に進学している場合は研究への意志が強い人が多かったです。
しかし、なんとなく大学院に進学した場合だとなかなか研究が進みません。
理系とは異なり、「研究室での実験」「教授の研究のお手伝い」ということはありません。あくまで自分の研究テーマをすすめていく必要があります。
なので、自分でうまく進行していく意志がないと卒業は厳しいでしょう。
私自身は、大学院に進学してこころからよかったと思っています。
個人的には「先生」と呼ばれるのだから、修士ぐらいは行っておくべきではないかと思っています。勉強が嫌いな先生よりも勉強の面白さを知っている先生の方が良いですしね。
なにか、将来の選択の手助けとなれば幸いです。
実際の対策に関してはこちら↓
コメント