【現役教員が語る】知らないと怖い海外の現地校のメリットとデメリット!!

今日は、現地校のメリットとデメリットを丁寧に解説します

ちなみに、私は現在、日本のとある私立学校にて教員をしています。

実は、帰国子女を積極的に受け入れている学校ということもある、海外での学校選びは現場としての知見や経験がたくさんあります。

また、そもそも、大学院時代では帰国子女を専門で研究をしてきたため、様々な人が行った研究としてデータなどもたくさん見てきました。

なので、様々なことを考えた上でのメリットとデメリットを説明していきたいと思っています。

現地校のメリット①語学力&文化寛容力

現地校に期待する一番のものは「語学力」そしてその現地の「文化」を学ぶことではないでしょうか。

実際に、語学や文化の寛容力は、子ども時代の方がより伸びます。

特に語学に関しては、脳の機能上、小学生〜中学生の間が一番伸びるのです。

せっかく子ども時代に海外経験ができるのですから、語学力を伸ばさないなんてもったいないでしょう。

現地校のメリット②コミュニケーション能力

日本人は外国人と比べてコミュニケーション能力が無いと言われることが多々あります。

人間形成の途中段階である子ども時代で外国人のようなコミュニケーションのやりとりをすることは、当然コミュニケーション能力が高くなる傾向にあります。

また、現地校では、海外の教育カリキュラムが展開されていきます。

海外の教育は知識を詰め込むのではなく、いかに表現するかが求められます。

そうした教育が日常的に受けられるため、日常のコミュニケーション能力だけでなく、たとえあばプレゼンテーション能力といった言葉の表現力も培われるでしょう。

現地校のメリット③費用

海外で子育てを考える場合、選択肢は

 

現地校・インターナショナルスクール・日本人学校

の3択です。

その中で、現地校の場合は一番費用が安く済みます。

現地校のデメリット①日本語力の低下

海外で生活する子どもが増えた現在、実は問題になっているのが

帰国子女の日本語力の低下です。

日本で生まれて、家では日本語で話しかけていたのに、

日本人の感覚からすると、変なイントネーションや言葉遣い

という子どもがたくさん私のクラスでは実際に存在します。

実は母国語教育は当たり前すぎてこれまでスポットライトを当てられていませんでしたが、

すごく大切なのです。

もし、現地校に通わせるのであれば間違いなく日本語のフォローの対策をしなくてはいけません。

現地校のデメリット②日本の文化になじめない

海外の文化に馴染めるようになるということは、逆に言うと、日本の文化からは離れていくということになります

もちろん、家庭での教育も重要にはなるのですが、やはり一日の大半を過ごす学校での影響は大きいです。

例えば、掃除の文化などは日本独自の文化です。

海外の場合、すごく直接的に言ってしまうと、実際に「資格が無く仕事に困っている人が掃除の仕事をするのだからそれを奪ってしまうのはいけない」と言われたことがあります。

こういった文化の中で日々生きていくので、日本に帰国後、文化的に馴染めないということも多々あります。

そういった場合は、帰国後は積極的に帰国子女を受け入れているような学校に通わせることで対応はある程度できます。

ただ、この場合でも、問題はあります。

もし、中学や高校卒業後に海外の学校に自ら進学し、将来は海外での生活を考えている場合なら問題ないのですが、結局日本で将来を考えている場合は、日本の文化に慣れなくてはいけません。

なので、もし将来的に子どもが結局は日本での生活を考えているのであれば、現地校はあまりおすすめしません。

現地校のデメリット③サードカルチュアキッズ

最近、話題となっている「サードカルチュアキッズ(TCK)」という言葉をご存知でしょうか。

近年、親の母国文化でもなく、生まれた国でもない、第3の文化で住む子どもを「サードカルチュアキッズ(TCK)」と呼んでいます。

こうした子どもの研究において、一番問題視されているのが、

「根無し草」

ということです。

これはどういうことかというと、

自分の居場所の根底がわからない、ということなのです。

つまり、地元の無い感覚だとおもってください。

現地校に通う場合、おそらく多くの子どもが「現地が好き」になります。

今までたくさんの子どもの指導をしてきましたが、現地が嫌いになった子どもはほとんどみていません。

ただ、反面、帰国後に日本が嫌いになる傾向もあります。

たしかに、子どもにとって日本の学校は海外に比べると魅力が無いのかもしれません。

こういった子どもは日本を母国として認識できなくなっていきます。

では現地が母国になるのか、それはNOです。

つまり、どこが自分の母国なのかわからなくなるということなのです。

 

TCKに関する詳しい情報はこちらにまとめました↓

【現役教員が語る】知らないと怖いTCK(サードカルチュアキッズ)の特徴

 

今回は、現地校のメリットとデメリットを紹介しました。

教員として様々な保護者をみていると、海外に行くんだから「英語を習わせたい」ということは強く感じているようです。

その気持ちはすごくわかります。

でも、それが

今本当に必要なのか?

大学で留学ではダメなのか?

親の自己満足ではないのか?

日本語力を犠牲にする覚悟はあるのか?

を今一度考えてほしいと思います。

もし相談があればいつでもお問い合わせください!!

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この記事を書いた人

【経歴】
大学院修了後、日本のとある中高一貫私立学校にて勤務中!!
小中高の教員免許及び国際バカロレアの教員免許を所持。大学時代には言語教育、大学院時代には帰国子女や海外の日本人学校の研究をしました!
もうすぐ30歳!!1歳の息子を子育て中です!!

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