経験談*私立中学高校の教員か公立の臨時採用か悩んでいるあなたへ

今回は、私立中学高校の教員か公立の臨時採用かで悩んでいる人にとって参考となるであろう経験談を紹介していきたいと思います。

近年、公立中学高校の倍率は下がっている傾向にあるものの、公立中学高校の教員採用試験の倍率は依然として高い水準となっています。

その中で、残念ながら不合格となり、公立の臨時採用試験かもしくは私立学校の教員採用に目を向けるか、悩んでいる方も多くいると思います。

私も東京都の採用試験を受けたのですが、期限付き採用という結果だったこともあり、どうするか悩みました。

結論としては、私立の専任教諭という道を選びましたが、それまでの流れと私立で働くことのメリットとデメリットを経験談からお伝えしたいと思います。

*専任教諭になるまで

10月半ばに公立の教員採用試験の合否通知が出たので、自分が動き出したのはその直後になります。

「自分に合う私立があれば受けてみよう、無ければこのまま期限付きで公立で働こう」

という気持ちで私立学校を探しました。

(参考までに、東京都では2次試験合格発表日に他県の「臨時採用」に代わって「期限付き合格」というものを出します。これは、1年間期限付きで採用をしますよということで、確約ではありませんがこの期限付き採用後の多くは正規採用される流れになっています。)

さて、私立学校の募集状況を確認するのにとても役に立ったサイトはこれです。

教職員募集情報 – 一般財団法人 日本私学教育研究所

色々な登録サイトも試しましたが、結局使ったのはこれだけです。

ここで毎日のように募集内容を確認していたところ、とある学校の専任教諭の募集を見つけ、11月になり応募をしました。そして無事に12月下旬に採用が決まりました。

*実際になってみてわかった私立学校教員のメリット

①圧倒的に無駄な事務処理が無い

これはかなり大きいです。(本当に。。。)

公立だと、手紙を配布するにもいちいち校長チェックが必要であったりして無駄な時間を要す場合が多いです。

他のことに関してもいちいち大量の書類を書く必要がありますが、私立ではそういった面では緩いです。

一度、教員研修で夏休みにワークショップに参加したのですが、参加していた公立の先生は「県にいちいち報告&交通手段の確定、時刻表を手に入れる、、、など結局30枚ほどの書類を準備してやっとここに参加できた」と言っていました。

私の場合は、校長に「いってきていいですか?」の一言のみです。

公立での本当に無駄と言っていいほどの事務処理が無いのはありがたいなと常に思っています。

②卒業生が会いにくる

公立だと異動があります。

なので、一校でも長くて5年程度ではないでしょうか。それに対し、私立は専任であればある意味終身雇用が確定します。

普通に30年働いている人もいます。なのでほぼ毎日は卒業生が職員室を訪ねてきます。

③学校の特色と自分の特技がマッチしていれば圧倒的に活躍できる

例えば、あなたがもし英語がペラペラなら国際系に力をいれている学校に就職しやすいでしょう。部活動に力いれている学校の場合、例えばあなたが全国レベルのなにか実績を残していれば、その力を監督として存分に発揮することになります。

また、その場合、当然学校が力を入れている分野なので、あなたのもつ役職も学校にとって重要なポジションをになっていく場合が多いです。

ポジションが高くなれば当然給与も上がっていきます。

何か活かせる特技があるならば私立学校も考えるのも一つの手だと思います。

④給与は実績主義

私立の場合、公立のように毎年安定した額が上がっていくわけではありません。

しかし、その一方で良くも悪くも私立は実績主義です。

私の場合は私立で採用されて1度目の昇給では約1万5千円、2度目では3万ほど給与が上がりました。(役職給を含みます)

公立の場合は年間1万円程度の上げ幅なので、実績主義の職場が好きだと言う場合は私立学校もおすすめです。

*実際になってみてわかった私立学校教員のデメリット

①中途半端な学力の私立だと親の要求が高すぎる

各家庭が子供を私立に入れる理由は様々ですが、少なからず公立の+αをもとめてきます。(お金がかかっているので当然ですね。)

私立の中で学力が高い学校ならどんどん伸ばしてあげれるのですが、公立とあまり変わらない偏差値の私立(わたしの感覚では偏差値55未満ぐらい)だと、自分の学校が第一希望ではなく、滑り止めでしたという生徒も多いです。

そうすると、親は「本当は子供はすごくできるんです」という錯覚で学校への要求と子供の実態が合わなく、親がモンスター化していくことも多々有ります。なので、第一志望でしか入れない私立のほうが親の要求が子供の実態に合っていて良いです

私の勤務した学校は偏差値50ぐらいだったのですが、実態は学年の底辺が40、トップ層だと68ぐらいの生徒がいました。

40ぐらい偏差値の保護者は大抵「もっとできるはずなのでやらせてください」と毎日のように電話が来ます。子供は正直問題行動ばかりです。いろいろな先生が対応をしていますが各学年には必ずこういう生徒が5名ぐらいはいます。

*福利厚生が乏しい

これは仕方ないことだと思います。

私立教員は公務員ではないので、公立教員に比べて福利厚生は乏しいです。

基本給は公立に比べると高い傾向ですが、結局住宅手当、子供手当などがない分、損しているなという印象です。

私の場合、院卒で初任給25万でしたが、東京都の採用の場合だと基本給は24.5万ですが、住宅手当約2万がないので結局公立の方がもらえたと思います。(私立教員の給料はピンキリですので一概には言えません。)

*まとめ

今回は私立学校における私の経験談をお話しました。

個人的な意見としては私立で働くことに関してはメリットの方が多いかなと思います。

やはり、無駄な事務処理が無い分、授業や生徒にかけれる時間が多いのはありがたいです。また保護者対応も公立にいっても結局つきまとう問題なので、わたしは私立で働くことをおすすめします。

私立の場合、学力試験に関しては簡単なものが多いので(大抵小論文+面接)、面接対策はしっかりしておいたら良いと思います。

 

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この記事を書いた人

【経歴】
大学院修了後、日本のとある中高一貫私立学校にて勤務中!!
小中高の教員免許及び国際バカロレアの教員免許を所持。大学時代には言語教育、大学院時代には帰国子女や海外の日本人学校の研究をしました!
もうすぐ30歳!!1歳の息子を子育て中です!!

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