みなさんは教員採用試験の合否が何によって決まると思いますか？
単純明快に答えると、それは「いかに具体的な教育活動をイメージできているか」にかかっています。
たとえば、面接でよくある質問
「あなたのこれまでの経験を教師としてどのように生かしますか？」
に対して、
「子供支援のボランティアを活かし子供とのコミュニケーションに生かします」
と答えるだけでは、残念ながら不合格になる可能性が高いです。
「傾聴を心がけていきます」
といった具体性を持たせて、ようやく合格ラインに届くかどうか。
さらに「毎日必ず子供たち全員と個別に会話することを行います」
と答えることで、はじめて合格に近づきます。
面接では「具体的な教育活動が明確に描けているか」が合否の分かれ目です。
この記事では、教員採用試験の面接官経験者が、頻出質問10項目とその具体的な回答アプローチを一覧形式で紹介します。
自分自身の経験と教育への思いを、実際の教育現場での行動レベルにまで落とし込むヒントにしてください。
教員採用試験 面接 質問一覧と具体的回答例（面接官経験者による解説）
1. なぜ教師になりたいと思ったのですか？
→ 志望教科・校種・自治体の3つに分けて、明確に理由を述べましょう。
- 例）国語を通じて子供たちの表現力を育てたい（教科）
- 中学生という多感な時期に関わりたい（校種）
- 地域連携が盛んなこの自治体で子供の成長を支えたい（自治体）
2. どのような教育理念を持っていますか？
→ 育てたい児童生徒像 → 教育理念の順に述べると明確になります。
- 例）多様な価値観を受け入れられる子を育てたい → 対話を重視した教育を大切にしています
3. 自分の教育スタイルやアプローチはどのようなものですか？
→ 理想の児童生徒像を挙げてから、具体的なアプローチを語りましょう。
- 例）主体的に学べる子 → 毎時間の授業で「問い」を立て、自ら考える場を用意します
4. 教師としての強みや特技は何ですか？
→ 強みを一言で → それを教育現場でどう活かすか。
- 例）傾聴力 → 毎日の個別面談を通して子供の気持ちをくみ取り、支援につなげます
5. どのような教育経験を持っていますか？
→ 経験内容と、それを通じて大事にしてきた教育観を伝えましょう。
- 教師歴があれば具体的指導例、なければ教育実習やボランティアの経験を詳細に
6. 生徒との関わり方やコミュニケーションスキルについて教えてください。
→ 生徒理解の具体的方法を述べましょう。「傾聴」はキーワード。
- 例）帰りの会後に5人ずつ日替わりで話を聞く時間を設けています
7. 教育課題や教育改革についてどのように考えていますか？
→ 自分の課題意識 → その対応策の実践例まで語れると強いです。
- 例）ICT格差 → すべての子が活用できるよう基礎操作指導を必ず行う
8. 自己啓発や専門知識の向上のために何をしていますか？
→ 日々の授業を見つめ直す姿勢と、他者との学び合いの姿勢を。
- 例）授業を録画して毎日振り返る／同僚の授業を見学して改善点を探す
9. チームでの仕事や共同授業において、どのように協力しますか？
→ 自分の立ち位置（リーダー or サポート）を明確にして協働の工夫を述べましょう。
- 例）自分は調整役に徹し、意見の橋渡しをすることでチームの円滑化に貢献します
10. どのような教員になりたいですか？
→ まず理想の児童生徒像 → そのために自分がどうなりたいか → 教育実践の具体例の順で話すと説得力があります。
- 例）自分の意見を持ちつつ他者に敬意を持てる子 → そのモデルとして常に率直で丁寧な関わりを大切にする教員でありたい
まとめ：合格への鍵は「具体的に語れるかどうか」
教員採用試験の面接では、漠然とした理想論や抽象的な表現では合格は難しいものです。
実際の教育現場をイメージし、日々の行動として何をしていくのかを言葉にすることが合否を分けます。
この記事で紹介した10の質問と回答アプローチをベースに、あなた自身の言葉で「教育をどう実践するか」を整理してみてください。
私自身、面接官として数多くの受験者と向き合ってきましたが、「具体性」がある人ほど記憶に残り、合格を勝ち取っています。
▼さらに知りたい方へ
ここで紹介したような質問と具体的な回答例は100パターン以上用意しています。
必要であれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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