皆さんは「非認知能力」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、テストの点数や学力だけでは測れない大切な力のことです。
たとえば、
非認知能力 | 説明 | 例 |
---|---|---|
自己制御力(セルフコントロール) | 衝動を抑え、計画的に行動する力。 | 「すぐに遊びたくても宿題を終えてからにする」「怒りをコントロールできる」 |
粘り強さ(グリット) | 失敗しても諦めずに努力を続ける力。 | 「できない問題に粘り強く取り組む」「習い事で上達するまで努力を続ける」 |
共感力(エンパシー) | 他者の気持ちを理解し、共感する力。 | 「友達が落ち込んでいたら励ます」「相手の気持ちを考えた発言ができる」 |
コミュニケーション力 | 他者と適切に関わり、意見を伝える力。 | 「友達や先生と円滑に会話できる」「チームで協力して目標を達成する」 |
問題解決力 | 課題に対して柔軟に考え、解決策を見つける力。 | 「困ったときに自分で考えて解決する」「失敗から学んで次に活かす」 |
創造力(クリエイティビティ) | 新しいアイデアを生み出し、工夫する力。 | 「自由研究でオリジナルな発表方法を考える」「ゲームのルールを自分で考える」 |
主体性 | 自分で考え、行動を起こす力。 | 「宿題を言われなくても自分で取り組む」「新しいことにチャレンジする」 |
協調性 | 周囲と協力し、良好な関係を築く力。 | 「グループ活動で意見を調整する」「友達と仲良く協力する」 |
これらは、将来どんな仕事に就いても、どんな環境で暮らしても役立つ「生きる力」と言えます。
普段、テストでは図られるのは点数化できる学力ですね。
しかし、近年の大学入試は一般入試よりも推薦入試での採用率が高くなっています。
そしてその理由がこの「非認知能力」を大切にするような傾向になっているからだと考えられます。
例えば、慶応の医学部は以下のようなアカデミックポリシーを明記しています。
慶應義塾大学医学部の3つの方針
I. プロフェッショナリズム
II. 医学知識
III. 診療の実践
IV. コミュニケーション
V. チーム医療の実践
VI. 医療・福祉への貢献
VII. 科学的探究
VIII. 国際医療人としての資
では、どうすればこの非認知能力を育てることができるのでしょうか?
今日は科学的な研究をもとに、その方法を紹介します。
contents
非認知能力を育てる科学的な方法
1. 音楽や美術が育む非認知能力
実は、音楽や美術のなどの芸術体験が非認知能力の成長に大きく関わっていることが研究で明らかになっています。
- 音楽を学ぶことで集中力や忍耐力が鍛えられる。
- 絵を描くことで創造力や自己表現力が高まる。
- 演劇をすることで共感力やコミュニケーション能力が育つ。
特に、モンテッソーリ教育では「芸術を通じて自分を表現すること」が大切にされており、自主性や自己管理能力の向上に役立つことが分かっています。
2. STEAM教育で創造力と問題解決力を鍛えよう
最近、世界中で注目されているのがSTEAM教育です。
STEAMとは、
- Science(科学)
- Technology(技術)
- Engineering(工学)
- Art(芸術)
- Mathematics(数学)
の頭文字をとった言葉です。
特に「A(芸術)」が入っていることがポイントです! 科学や数学だけでなく、芸術的な発想や表現力が重要だと考えられています。
たとえば、
- ロボットを作る → 技術力と創造力が同時に伸びる
- デザインを考える → 美的感覚と論理的思考が両方必要
- プログラミングでゲームを作る → 論理的思考力と創造力が鍛えられる
STEAM教育を通じて、「論理的に考える力」と「新しいアイデアを生み出す力」の両方が育ちます。
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